サイレン音発生装置を作ってみた
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かつてボタンを押すと「ピュンピュン」「ピロリロ」など8種類の音(バトルサウンド)の出るキットが秋月電子 から出ていたりキーホルダーのおもちゃになったのがあったりしましたが、同僚のお子さんにあげると喜びそうという話があって作ってみました。
ちなみにレゲエの効果音っぽい気もしますが(※筆者はレゲエは専門外です)、そういう用途にはiPhone Appにちょうどピッタリなアプリ、 Dub Siren DX の方が良いかもしれません。
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サマリー
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内部はこのようになっています。6音色ぶんの押しボタンスイッチと音程調整用の可変抵抗を表面に取り付けています。 空きスペースはほとんどなく電池ケース上の空間に基板を置いています。
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単4電池1本ぶんのスペースに音量調整用の半固定抵抗を置くため電池ケースの金具と半固定抵抗に配線を行っています。 金具はいったんケースから外してはんだ付けします。半固定抵抗はR1を接続しショートしないよう絶縁チューブでカバーします。
買ったもの
秋葉原のラジオデパートや千石電商あたり。
- サイレン音発生回路
- 秋月電子の8音色バトルサウンドキットやエレキットの8色バトルサウンド[NT-18]は廃番のためサイレン音発生回路に ワンダーキットの サウンドジェネレータ6(型番:DNGR-G48)を使用しました。 全部で6種類の音が鳴ります。電源は1.5Vの電池2本です(キットには単3電池2本用の電池ケースが付属しています)。
- ケース
- タカチの
シリコンカバー付きプラスチックケース、
LCS115H-F3-DGを使用しました(店頭ではケース(LC115H-F3-D)とシリコンカバー(LCSC115H)で別売りになっていました)。
子供が持てる大きさ(≒ゲームボーイくらいの大きさ)で、かつ床に落としても床を傷つけにくそう&本体の保護になりそうというのがポイントです。
単4電池3本タイプなのは電池1本ぶんのスペースに音量調整用の半固定抵抗を入れるためです。
- ハンドストラップを通せるようにキーリング(CR-20)も一緒に購入しました。
- 押しボタンスイッチ
- マル信無線電機のプッシュスイッチ角型、MS-370Mを白、黒、赤、青、緑、黄色の合計6個。
- 可変抵抗(音程調整用)
- アルプス電気・ボリュームBカーブ200KΩ・φ16mmおよびナット2個。キットのR3(51KΩ)の代わりに使用します。 ワッシャーやナットも合わせて購入します。
- つまみ
- MAV・つまみB-20(黒)です。同一形状で灰色版もあります。可変抵抗のシャフト形状とデザインでこれにしました。
- 半固定抵抗(音量調整用)
- TOCOS(東京コスモス電機)・GF063PB503。7mm角くらいの50KΩの半固定抵抗で、キットのR1(4.7KΩ)と直列に接続します。
- その他
- 配線材や絶縁チューブは手持ちのものを使いました。電池は単4を2本用意します。
部品表
部品 | 購入先 | (参考)千石の通販リンク |
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ワンダーキット・サウンドジェネレータ6 | トモカ電気ラジオデパート店 | 600円で売っていたのでこれだけここで購入 |
ケース(LC115H-F3-D) | 千石・秋葉原本店1F | ■ |
シリコンカバー(LCSC115H) | 千石・秋葉原本店1F | ■(全6色) |
キーリング(CR-20) | 千石・秋葉原本店1F | ■ |
押しボタンスイッチ(MS-370M) | 千石・秋葉原本店2F | ■(全6色) |
可変抵抗(B200KΩ φ16mm) | 千石・秋葉原2号店2F | ■ |
可変抵抗のナット2個 | 千石・秋葉原2号店2F | ■ |
つまみ(MAV B-20) | 千石・秋葉原2号店2F | 黒、 灰色 |
半固定抵抗(GF063PB503) | 千石・秋葉原本店B1F | ■ |
配線材、絶縁チューブ | 手持ちを流用 | 千石・秋葉原本店B1Fなどで購入可 |
※当コンテンツ作成時点。
作り方
ケース加工→基板はんだ付け→組立の順に行いました。
ケース加工
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まず部品のレイアウトを決めます。ケース内部の寸法から収まるのはわかっているのですが現物を見ながらスイッチやつまみの間隔を検討します。 基板は電池ケースの上にレイアウトします。ちなみに隣に写っているシャープペンは1992年ごろに買った rotring 600 0.3mmです。
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穴あけ位置を決めてシャープペンでけがいたところ。スイッチのナットがケース内部に干渉しないぎりぎりの配置にしています。 ケースがグレーなのでちょっと見づらいですね…
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センターポンチで穴あけ位置に印をつけます。ここでミスると後に響くのでちょっと神経使います。
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φ1.0mmのピンバイスで下穴をあけたところ。
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表側からレイアウトを確認。
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リーマーが入るようφ3.0mmのドリルで穴を拡げます。
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φ3.0mmに穴を拡げ終わりました。
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続いてリーマーで拡げてゆきます。拡げすぎないように現物で確認しながら最初は3~10mmのリーマー、続いて3.5mm~19mmのリーマーを使います。 穴のふちに盛り上がったバリはカッター(プラスチック用のPカッター)で削り落とします。
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可変抵抗とスイッチ1つぶんの加工が終わったところ。ちょっと雰囲気が出てきました。 可変抵抗は位置決め用のでっぱりを回避するのとナット1つぶん高さを抑えるためあらかじめナットを1つ取り付けてからケースにセットしています。
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すべてのスイッチ取付穴の加工が済んで部品を入れてみました。
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裏側。ケース内側のでっぱりに干渉しないでナットを締められることが確認できました。
この後、パネルにキーリング取付穴を開けてはめればケース加工は完了です。
基板はんだ付け
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- LED点灯回路は不要なのでR2、R4、LED、Q2は使用していません。
- ケースが狭くて基板の高さを取れないのでトランジスタ(Q1)は足をまげて高さを抑えています。
- 音程を可変抵抗で調整するためR3は使用していません。
- 基板にははんだ付けしていませんが、半固定抵抗の抵抗値を最小にしても電流制限が利くようにR1と半固定抵抗を直列につないでいます。
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単4電池1本ぶんのスペースに音量調整用の半固定抵抗を置くため電池ケースの金具と半固定抵抗に配線を行います。 金具はいったんケースから外してはんだ付けします。半固定抵抗はR1を接続しショートしないよう絶縁チューブでカバーします。
組立
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基板は電池ケース部分の上のスペースに配置します。 写真ではスピーカそばのネジ&ワッシャーは手持ちのミニ四駆の部品を流用してリード線抑えにしていますが最終版ではタッピングビスとワッシャーに変更しています。 スピーカを包んでいるのはありもののチャック付きポリ袋で最終版では中に薄いプラ板を挟んでいます。
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スイッチ、可変抵抗、半固定抵抗、電源を配線し、配線を噛まないようにリード線を迂回させます。
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いったんふたをして配線を噛んでいないか確認します。
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問題なければパネルを取り付けてねじ止めします。このままでもカッコいいですね。
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シリコンのジャケットをかぶせて完成です。
更新履歴
- 2012.07.19 初版作成